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モロッコ人留学生、中国で湖での救助により称賛

編集: 严若泠  |  出典: EyeShenzhen  |  更新: 2026-04-09

    中国東部・杭州で溺れていた女性を救助したモロッコ人留学生が、国内外で広く称賛されており、中国の外交当局者や各国関係者はこの行動を国境を越えた善意の象徴として高く評価している。

    4月8日、中国外交部報道官の毛寧(マオ・ニン)氏はSNS上で救助の動画を共有し、「杭州の湖で溺れていた女性をモロッコ人留学生が救い、その後静かに立ち去った。善意に国境はない」と投稿した。また、在モロッコ中国大使館も同動画を再投稿し、この留学生の勇気ある行動を称賛した。

    

    中国外交部報道官の毛寧によるSNS投稿のスクリーンショット。同投稿ではアユーブ・ファディルの救助行為が紹介されている。

    救助者は、杭州電子科技大学に在学する21歳の学生、アユーブ・ファディル氏と特定された。4月6日夜の事故後、当初は匿名を貫いていた。彼は銭塘区の金沙湖に飛び込み、水に落ちた若い女性を救助した。

    地元当局によると、女性は岸から約10メートルの地点で溺れ、何度も水中に沈みながら、周囲の人々が浮き輪やロープを使って救助を試みていた。緊急性を察知したファディル氏は、素早く上着と靴を脱いで湖に飛び込み、数メートル泳いで女性に到達し、安全に岸へと引き上げた。

    応急処置を手伝い、女性の安全を確認した後、ファディル氏は恋人とともに名前を名乗ることなく静かに現場を離れた。

    その後、ネット上で広く拡散された映像を見た教員が彼に気づき、翌日になって身元が確認された。

アユーブ・ファディル(左)と恋人がキャンパスで記者の取材に応じる。写真は特記なり限り杭州日報提供。

    地元メディアの取材に対し、ファディル氏は本能的に行動したと語った。「当然のことをしたまでです」と述べ、恋人が救助を後押ししてくれたことも明かした。また、今回が初めての救助ではなく、17歳の時にモロッコで泳いでいる際、友人を助けた経験があるとも語った。

    この出来事は中国のSNS上で急速に拡散し、主要な国営メディアにも取り上げられた。その後、中国国外にも広がり、モロッコのネットユーザーやメディアからも称賛の声が寄せられている。

    在中国モロッコ大使館も本件に関心を示し、詳細の確認を進めているほか、モロッコの国営メディアの記者らも、杭州でのファディル氏の生活や行動について取材を申し込んでいる。

    専門家は、この出来事が中国とモロッコの人と人との結びつきの深化を示していると指摘する。浙江工商大学中国・アフリカ経済貿易研究院の院長である趙浩興氏は、ファディル氏の行動について、中国におけるアフリカの若者が学生としてだけでなく、文化交流の非公式な担い手としての役割を強めていることを示していると述べた。

    「これは単なる緊急時の勇敢な行動にとどまらず、中国とアフリカの人々の強い絆を示す好例です」と趙氏は語った。

アユーブ・ファディル(左)と恋人が浙江省杭州市の杭州電子科技大学のキャンパスを歩く。

    杭州でソフトウェア工学を学んで2年になるファディル氏は、この街を温かく親しみやすい場所だと語った。多くの留学生と同様に、彼はサッカーの試合やボランティア活動に参加するなど、キャンパス生活にも溶け込んでいる。

    ファディル氏の行動は、中国とアフリカが文化交流年を迎える中で注目を集めており、両者の関係が貿易にとどまらず、教育や人と人とのつながりへと広がっていることを示している。

    こうした注目にもかかわらず、ファディル氏は自身が称賛を受けていることに驚いている。「まったく予想していませんでした」と述べ、自身の救助行為が当局やメディアによって広く共有されたことを知った後の心境を語った。

    さらに、同様の状況に直面した場合でもためらうことなく助けると語り、「誰かが助けを必要としているなら、私は前に出ます」と述べた。


中国東部・杭州で溺れていた女性を救助したモロッコ人留学生が、国内外で広く称賛されており、中国の外交当局者や各国関係者はこの行動を国境を越えた善意の象徴として高く評価している。
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モロッコ人留学生、中国で湖での救助により称賛